CyberDiary

September 30, 1997 [晴れ]

 今日は、「まつたけ」を食べた。もう秋の味覚の王者の登場だ。カナダ産の白いものだが、太くて身はしっかりとし、匂いもあった。
 近所の人を呼んで、すき焼き(もちろん松茸入り)、焼き松茸、土瓶蒸しとしこたま食べた。
 これで秋本番と気分は盛り上がるのだ。しかし、年賀状の予約は始まっているし、年末調整用の書類が送られてくるなど、着々と年末の準備も進んでいるようだ。
 実は、27日に Mac OS 8 を導入した。動かなくなった。最悪だ。おまけに風邪を引いたのもこの日だった。
 今日は OS 7.6 に戻そうと思ったが、症状は同じだった。前に 7.6 を入れたときにも問題が発生して、本体を修理に出しているが、どうも問題が根本的に解決していないのではないだろうか。また、しばらく入院させたほうがよさそうだ。

September 28, 1997 [晴れ]

 昨日は久々に風邪でダウンした。午前中は何とか注射で保ったが、その効果が切れると一気に熱が上昇した。
 今日は朝から少しは楽になったのだが、注射をしたあたりが腫れて痺れていた。
 そこで、大祐に頼んで、運転手になってもらった。取り合えず、ポポラーレへ行く。
 ランチメニューとコーヒー(\900)をおごってやろうと言いながら、財布を忘れてしまった。やっぱりぼけているようだ。
 その後、俺の用事に付き合わせ、夕方は大祐に従って近江八幡市のダイエーへ行った。そこで、ジーンズの裾ができるまで待つためにガストへ入った。
 二人とも熊本で朝食バイキングを食べて以来(昨年5月)のガストであった。メニューは単品が安くなっている。
 ドリアと海老グラタン(\680)とタンドリーチキン(\380)を注文した。380円というメニューが珍しいと思った。ついつい、安い単品を複数注文してしまうのだ。
 さて、先にドリアが出てきた。しかし、写真では半分ドリアの茶色で、半分はグラタンの白なのだが、全部茶色だった。
 まあ、写真とちょっとの違いはあるだろうと思って、上にのっかっていたビーフを食べるとこれが美味い。中をほじくるとハンバーグも出てきた。しかし、御飯が出てこない。
 もう一度、メニューを見直した。実は、もうひとつ、ビーフシチュー(\680)とどちらがいいか悩んでいたので、その写真を思い出したのだ。
 やっぱり、これはビーフシチューだ。結局、ウエイターを呼んで、下げてもらった。本当は食べたかったのに。ドリアはすぐにやってきた。とんぼ返りで時間がかからなかった。やっぱり、持ってくるものを間違ったのだ。
 しかし、これが不味かった。ビーフシチューを食べた後ではとても味気ないものだった。残念。それにしても、あの食べかけのビーフシチューの行方が気掛かりである。あれを食べとけば良かった。

September 24, 1997 [晴れ]

 飛行機雲が「Z」の形に交わっていた。三機の飛行機が上空でたまたま作り出したのだった。午後二時半、電車に乗って草津へ(\190)向かっていた。
 現在では3つ目の駅である。草津の駅前は地下駐車場も完成し、バスのロータリーもようやく完成した。そして、先日、近鉄百貨店が開店したのだ。
 1階は食品売場、2〜4階は衣料品、5階がレストラン街という作りで、取り立てて面白いモノは無かった。シャツ売場でカラフルなシャツ(7000円前後)が少し興味を引いたが、極めて地味なブランドが多かった。フロアも余り広くないため5分もあれば、大方一周出来てしまう。
 さて、実はパスタのお店があると聞いたので、是非にと来たわけだ。5階の「ミラノ亭」は隅の方の分かり難い場所にあった。外のウインドウには50cmはありそうなピッツァが並んでいた。それも、デザートピッツァとして、リンゴ、オレンジ、コーヒーのピッツァ(各\800)もあるのだ。しかし、大きすぎる。ピッツァだけは持ち帰りも出来というので、また気分が向いたら買ってみよう。
 とりあえず、定番のボロネーズ(\900)を注文した。量はやや多めのようだが、大盛りの注文も出来るようになっている。パスタは20種以上用意されていて、和風の梅味とか大根を使ったモノもあるようだ。
 ボロネーズは具が少なすぎた。パスタの底に小さなベーコンとミートがあった。ミートは上質のもののようだが、ともかく、ないに等しい。塩加減やトマトの味は以外とよかったが、パスタそのものが、やや堅め。アルデンテに(芯を見てみた)なってたようだが、冷えて堅くなったようだ。
 何より一番の問題はウェイトレスだ。まだ、なれていないのは仕方ないにせよ。出ていったお客の皿は早々に下げるべきで、10分も20分も放っておくべきではない。これでは、お客にも目が行き届いていないはずである。彼女らの教育が出来ていないのは店の責任である。
 店を出るとすぐ近くにエレベータがあった。エレベータはガラス越しに外が見下ろせるようになっている。2階へ降りると、丁度、駅からの入り口に降りてきた。これなら真っ直ぐに上がって行ける。
 まあ、次回はピッツァを食べに行こう。工房を見ているとなかなか薄い生地のようだ。良いピッツァは紙のように生地が薄いという。

September 23, 1997 [雨のち曇り]

 坊主、教師、医者はどれも聖職であるが、これほど信用の出来ないモノもない。
 まず、誰もがこの肩書きだけで信用をしてしまうから、間違いが起こりやすい。彼らも1人の欲を持った人間であるところから出発しないと大きな過ちになるのだ。
 この中で、一番許せないのが、坊主だ。金閣寺に行ってみるとよい。別にあの豪華な金箔について怒っているわけではない。裏に止まっているフェアレディZフェラーリを見ると腹が立つのだ。
 坊主に関しては絶対的に聖職でなければならない。まず、商売となっていることは大きな間違いだ。彼らほど、俗っぽい人たちはいないのではないかと思ってしまう。どうして、3千万もする車を買えるようなお金が余っているのか、また、個人的な道楽に使えるのかその神経を疑う。特に大した勉強もせずに坊主になっている癖に、医者や教師と同じかそれ以上の暮らしぶりだ。京都の坊主に限らないだろうが、祇園でもお金をばらまいて遊んでいるに違いない。
 どちらにしても、これら聖職者への罰則は特に、自分たちの立場を利用した犯罪に関してより重くなくてはならない。
 ついでに言えば、政治家や公務員も同じである。彼らはその立場を利用して度々汚職を繰り返す。そういう者どもは一生の利益を剥奪しても良いくらいだ。彼らは自分たちの犯罪を消したり、正当化したりする。それは彼らだけの価値観で国民の知らない内にやってしまう。だから、実刑を受けた者が大臣になる。首相が国民の価値観とかけ離れた自分を陳謝する。これは、そうした彼らの間違った価値観を国際社会を含む世の中にさらしただけであった。恥を恥と思わないことほど人として恥ずかしいことと、彼らは気づいていなかったのだ。
 政治家、公務員、坊主、教師、医者にはもっとボランティア精神が必要である。情けないことに、一般の人々がボランティア活動に目覚めたお陰で、彼らは手抜きができる様になった。しかし、一般のボランティアを手本として何をすべきか考えないと、21世紀の日本は心の貧しい国となる。
 日本人は江戸・明治から進歩していないと、その島国精神を評価する記事があった。自己中心(エゴイズム)の考え方が根強いというのだ。自分があって人があるのではない。人の為に自分がいる訳でもない。人がいるから、自分もいるのだ。他人を認めて、なおかつ自分を主張するのが本来の個人主義であって、今の日本にあるのはその名をかたる利己主義なのである。

September 21, 1997 [曇り]

 今日は、もらったメールへの返事をそのまま載せてみる。相手は高校生の男の子で、映画「スリーパース」をビデオで見た感想を送ってくれた。
 この映画は実話を元にしている。主人公は4人の少年。悪戯のつもりでやったことが、人を死に追いやってしまった。少年院に送られた彼らは看守達によって毎日、犯され続けたのだ。そして、大人になっても心の傷の癒えない彼らが、ある事件をきっかけに法廷で彼らの行いを暴いていくのだ。
 いやいや、実は映画館で見た。(97/5/1
 ツイスター、ヒート、ザ・ロック、スピード2、フィフス・エレメントなんかも面白い。て、見たヤツばっかりだけど。

 スリーパーズは確かに色々と考えさせられる映画だった。日本では関係ないやと言ってしまうとそれまでだが、色々なものに置き換えて見るとそうでもないかもしれない。

 ケビン・ベーコンはやっぱりって感じだった。ああいう役をやらせるとはまり役だ。デビッド・ボウイに似ているので、戦場のメリークリスマスのゲイの役と間違ってしまう。
 確か、前にも異常者の役ではまっていた記憶がある。映画の名前は忘れたけど。
 今日、アポロ13をLDで見てたんだけど、これを初めて映画館で見たときは「あ、やばい、ケビン・ベーコンだ」と思ってしまった。でも、普通の男だった。

 ときに、スリーパーズは年齢が近いだけあって身に突き刺さる部分があったろうと思う。先日、あるおじさんが「女性がレイプされて、人に(警察に)言えない気持ちが分からない」と言ったので、それなら「スリーパーズを見なさい!」と言ってやった。
 分からないはずはないと思うが、スリーパーズを見れば、今、関東で多発しているような事件は男も怒りの気持ちを理解できるはずだ。最近は、こういうチンケな人間の犯罪が多すぎる。動機があまりにもささいで、しかも、相手には一生の傷を背負わすような事件だ。
 そういうことへの警鐘として、また、自分の心を洗いなおすためにも見て欲しい映画だと言える。

September 18, 1997 [曇り]

 今日は京都まで出て、映画を見た(\1800)。リュック・ベッソン監督の「フィフス・エレメント」だ。主演はブルース・ウィリスミラ・ジョヴォヴィッチだ。
 あまり期待していた訳ではないが、実に完成度の高い未来の世界を具現した舞台、コミカルな演出、センスの良い美しい映像と娯楽を追求した映画といえる。アクションシーンも良くできていたし、飽きさせないでテンポ良く話の波を作っているので、2時間半という時間を十分に堪能できる。
 さて、その後、京都大丸で開催されているエッシャー展(\800)に行った。これは世界でも有数のコレクター甲賀正治氏のコレクションを展示したモノだ。実は5年前にも梅田大丸で見たのと同じだ。
 絵画などの芸術作品はやはりその目で実物を見るのが一番だ。彼の作品は実に繊細な線で出来ている。ほとんどがモノクロ作品なのはそれが版画だからだ。しかし、とても版画とは思えないほどの繊細さだ。何より、妥協を許さず、また、無駄を許さない彼の潔癖とまで思える完璧な芸術に驚く。
 徐々に小さくなる魚の模様を形が潰れてまでも色を塗り分け、見えなくなるまで彫り込んでいく。そこには、様々な生きとし生けるモノが封じ込められていながら、それらが形作るのは無機質な幾何学模様だったりする。その矛盾した状況を様々な形で同時に創り出すのだ。白と黒、善と悪、空と海、生と死さえも彼の手に掛かると一つのモノに融合してしまうのだ。
 久々にエッシャーの作品を見て、今まで気づかなかったことに触れることができた。

September 17, 1997 [曇り]

 いくつかのBBSを覗きに行っているが、個人を攻撃する書き込みだけは許せない。
 基本的にインターネットは個人の我の出る世界だ。そういう部分は日本人に向かないのかも知れない。
 しかし、インターネットの理想は個人が自分の長所を持ち寄って形成する電脳社会にあると考えている。ホームページは当然のことながら、製作者の自我がふんだんに盛り込まれる。どれだけ第三者的立場をとったとしても、ホームページのデザインなり、使用する語彙にその人となりが出るはずだ。
 もし、人の長所を認められないならば、完全に無視できるのも利点なのである。私は基本的に出来映えの良いホームページ、内容・構成の斬新なページなどには必ずメールを送るようにしている。自分にない新しい要素を見せてもらったことに対するお礼である。まったく、自分の好みに合わなければ何もしなければ、相手も傷つかない。
 しかし、それをわざわざ書き込むヤツがいる。久々に覗きに行ったBBSが実にひどい有り様だ。
 私も抽象的なことを書かれたので、出入りを止めていたが、気になっていって見ると全面的にホームページを閉鎖していたのだ。そこで、BBSを覗くと作者への中傷に溢れている。
 それは高校生の女の子が作ったページだった。そこにあった写真がかわいかったこともあったろうが、基本的にホームページの出来は良く、内容も通常は触れることのない聖書を取り上げていた。特別、聖書への思い入れはないが、高校時代に宗教に関する論争を友達とやったことがあり、最近もその友達関連のことが色々あったので、メールで少しはまじめな話をしたいと思ったのだ。
 これは少し外れるが、普段の生活の中で宗教観や人生観について話をすることがあるだろうか。こういう話題をまじめに論議できないなんて、無目的に生きているのと同じだと常々思っている。だから、そういう話題を取り上げるページがあることは大切と感じた。
 それが、BBSを初めてから妙な連中が集まりだしている。知らないヤツが呼び捨てにしても、まあアメリカ式に考えれば悪いことではないと前向きに納得することにした。さすがに、メールをくれた高校生が「君」づけで呼ぶのは注意したけど、あまり分かっていないようだ。
 でも、人は失敗をしながら学ぶと信じるから仕方ないと思うのだ。学ばないヤツは最低だが、それは無視すればよい。
 さて、本題にもどると、結局若くてかわいい女の子を目当てに集まった輩が、自分を含めて書き込みをしていた訳だが、その状況をなじるヤツが現れた。己のことをどう言っても本当か嘘かはこちらからは分からない。けれど、俺のことを勝手にこうだと決めつけられるのだけは腹が立つ。結局これは、自分の立場を主張し、相手の立場を理解しようとしていないのと同じなのだ。
 そういうことがあってから、半月ぶりに覗いてみたわけだが、更にひどい状態だ。今度は、名無しのゴンベイがその女の子を的にしている。その口調は女性らしいのだが、見た目じゃなくて、中身よといいながら、自分の名前もメールアドレスも明かさない。さらに、何度も威圧的な書き込みをしている。自分の人間性に自信があるならそれを匂わせる文章を書けばいい。個人を攻撃している以上、たかが知れている。
 こういった、自分の短所をさらけ出して、それを長所と勘違いしている輩がいることも事実なのだ。他人を影から大声で皮肉りながら、私はあなたより出来がいいのよと言ったところで、誰が信じるというのだろうか。
 ともかく、こういう輩には腹が立つ。ただ、これに応じるのも泥沼だ。やんわりと一言書き込んだが、もう見に行く必要はない。もし、見に行ったらより過激な応酬になるだろうから。

September 12, 1997 [曇り]

 今日、ローソンへ行った。「三角レモンWATER」っちゅうのを買った(\80)。大失敗だった。
 北海道乳業販売のレモン水である。パッケージは透明な薄いプラスチック製で、4面体の三角に覆われた昔なつかしのあの形だ。レモン5個のビタミンCと書いてあったので、その酸っぱさを期待していた。しかし、薄い砂糖水のような甘みがあるだけで、どこにもレモンの味がしない。良く見ると果汁3%と書いてあった。おい、消費税より低いぞ。たった、200mlの飲み物の3%だから6mlの果汁となる。その中にビタミンCがどんだけ入ってんだろう。怪しい。
 ちなみに、コンビニへ出かけた夜8時、近所の主婦が立ち話をしていた。帰ってきたらやっぱり立ち話をしていた。よくあることだ。

September 11, 1997 [曇り]

 今日は、新京都駅ビルの伊勢丹がオープンする日だ。駅ビルに劇場、ホテルなども合体して実に斬新なデザインの駅舎となっている。
 しかし、賛否両論というより反対論が多いようだ。当初の設計コンペの段階で高さ制限が問題になり、再度コンペをやり直した。その時に、一番低い案を採ったという安易なモノなのだ。そんなデザインそのものの優位性よりもただ高さを基準にした建築物が広く受け入れられるはずがない。
 JRだけでなく、京都市も協力して進めていたプロジェクトのため景観を無視した高度制限違反の建築物は堂々と建ってしまった。市が違法建築をその面目のために認めたのである。
 建築家は、当初は受け入れられないかも知れないが、時間が経てば分かってもらえるなどと言っていた。それは住民が泣き寝入りをするということだ。どうみても京都らしからぬ、ネズミ色の巨大な建築物は、周りのどの建物よりも高いためどこからでも見える。それが、実に哀れなのだ。汚らしいモノをさらしているようである。
 100年も建てば、きっと人は後悔するだろう。そして、昔のように京都タワーより低い駅舎が再建されることを願うばかりだ。

September 9, 1997 [曇りのち雨]

 いつも、通勤時に希望ヶ丘の2車線道路を通る。先日、その道路脇に大勢の車が駐車していた。20台以上の車が、道路脇の空地と入りきらない車が道路の1車線を塞いでいる。
 どうやら、ゴミ袋を持ってゴミ拾いをしているらしい。40・50人がぞろぞろと道路を横断する。
 彼らは大きな勘違いをしている。ゴミ拾いをするために、通行者の迷惑を顧みないのでは、大義名分もあったものではない。自己満足のための慈善活動などタダの偽善と同じだ。
 まず、自然公園の沿道に環境問題の一環としてゴミを拾うなら、ぞろぞろと車で来ること自体間違いである。毎週1回、10人程の人間が交代で活動をする方が絶対的に良いに決まっている。日常的に環境意識を高めていないから、普段自分建ちもゴミを出しているはずだ。その罪滅ぼし程度の意識しかないから本末転倒な行動ができるのだろう。

September 7, 1997 [曇り]

 最近、寝苦しい夜に暴走族がさらに耳をつんざく。
 彼らはそれを暴力と知っているのだろうか。
 暴力と知って、それで周りの人間に己を誇示しているのだろうか。
 ともかく、己のことしか考えていないことには違いない。

 暴力は何も生み出さない。
 哀れな自分を表現するために他人を傷つけるのだ。
 結局、自分の弱い心を傷つけるだけなのに・・・
 暴力はただ暴力を生むのみ。

September 6, 1997 [曇り時々雨]

 私の描く未来像の一つは、各家庭に1台のインターネットサーバーがあること。
 そのサーバーから各部屋にケーブルが伸び、家族の誰もが一人一台のPCで接続している。
 そのサーバーを介して、親戚同士でお互いの近況報告もできる。
 散らばった親戚同士が、まるで大家族のように隣にいる存在となればいいなと思うのです。
 そうなれば、核家族の子どもであっても、遠くのおじいさんとその日のことを話したり、日記を公開したり、アルバムを公開することで大家族を実現する。

 インターネットが距離や心の垣根を小さくしてくれれば、生活の道具として大きく変化すると思う。
 まだまだ、インターネットは私たちの生活に変化をもたらすだろう。今、私たちがその変化の直中にいるとはいえ、想像を超えたものが待っているはずだ。
 将来は著作権すらなくなる(限定的なモノになる)かもしれないのだ。

 一番恐いのはプライバシーを守れるかということだ。
 もし、誰もが専用線で24時間サーバーと繋がり、いつでもインターネットでテレビ電話ができるようになると、外部から知らない間にカメラの操作をされてのぞき見されることもあり得る。
 何より、マイクロソフトがクライアント(利用者)の情報を得ようとすれば、OSとブラウザの両方を一手に握っているため、クライアントのPCから個人情報を漏洩させることは技術的には現時点でも簡単なのだ。
 例えば、メール機能を使って、組み込まれたアドレス帳やブックマークを送り出すだけでも情報の漏洩になる。

 恐いことばかりではないですが、危機感を常に持っていないと、知らないことが致命傷になりかねないのです。
 特に、インターネットでの市民権を確固たるモノにしようとすると、誰かが自分をかたらないようにさえ注意が必要になるでしょう。
 自分の身は自分でしか守れない、それがインターネットのもたらす世界なのだ。それはもう始まっている。

September 5, 1997 [曇り]

 物を消費することによって日本は発展した。しかし、逆に考えればそれだけの無駄をしてきたわけだ。特に、環境という問題に対してである。
 戦後まもなくは物もなくその日の糧を得ることが最優先であった。その苦労を知っている大人でさえ、もはやその悪循環から抜け出すことが出来ないでいる。
 その歪んだ社会が新しい子供達にその矛盾を引き継いでいるのだ。それは教育という形で生まれて間もなく身につけていく。
 学校もそれを正すことが出来ない。多くの矛盾の中に深く浸っているからだ。学校も生徒を消費しているのである。そして、大量生産品と同様に扱われ、規格品以外は相手にされない。
 もはや、大人の都合だけで子供が造られていくのだ。与えられた物だけをかみ砕いているだけなら、消費の社会となんら変わらない。

September 3, 1997 [曇り]

 今日の夕方、空は一面の雲だ。それは重くのしかかるように三上山の上にもあった。四方に広がる雲の隙間に深く蒼い空が煌めいていた。それは不思議な光景だった。
 何よりその不可思議な蒼は暗く、そしてどこまでも透き通っていた。雲もまるでその蒼に照らし出されたようにクッキリとそのひだを表している。空一面に油絵のような、好きではないけどシャガールの青い絵の色彩に似た見事な深い深淵のような神秘をたたえる蒼だった。
 一時の芸術であった。

August 31, 1997 [晴れ]

 今日は久々に「イカ墨ソースのパスタ(\900)」を食べた。場所は例のごとく「ポポラーレ」だ。
 イカ墨たっぷりで、サラサラしている。オリーブオイルと相まって実になめらかなのだ。イカリングはプリプリしていた。これが見た目の真っ黒さからは想像できない、アッサリとした味なのだ。隠し味が幾つか合ったようだ。トマトの欠片や、パセリ、唐辛子が入っていた。食べ進めると少しずつピリピリとしてくるのは初めてである。ともかく、新鮮で美味しかった。
 唐辛子と言えば、菩提寺にある花屋さんで鉢植えの唐辛子を見た。赤や黄色の実が丸々と実っていた。そのなかに、小さな白い花が咲いている。直径が 1.5cmほどで、細長い花びらが何枚も取り囲む奥床しげな花であった。
 人参の花も見せてもらった茎は長いが花は唐辛子に似て白く小さい、花びらは短く細かい。大根やナスなども花を咲かせる。当然と言えば当然だが、あまり目にすることはない。たまに、野菜が花を咲かせるまで育てるのも面白いようだ。

August 30, 1997 [晴れ]

 投資というと、株や土地などがある。これらは日本特有の問題を多くはらんでいる。
 また、絵画などの芸術作品もそうだが、本来の価値よりも大きな金額で取引される物は投資の対象となるのだ。でも、投資というのは誰でも出きるものではない。
 株式とは本来、会社が設立もしくは増資のために、将来会社の利益を配分する代わりに出資してもらった証書であった。株式の所有者はその会社の育ての親のような存在であったはずだ。海外なら、株主は会社の行いを審査し、間違いを正す。しかし、日本では金儲けの道具であるため、その意味を理解して権利を行使するものは少ない。
 土地もまた、本来は国民の共有の資産である。昨今の環境問題のように大きな視点に立てばすぐに分かるはずだ。自分の足下に汚水をばらまきつづければ、いつかは隣の土地に汚水は流れ込むのである。自分の土地だから何をしても良いわけはない。土地は人が生まれ育つ礎である。そして、家庭もそうなのだ。
 家庭は人の心を育成する場である。それをおろそかにしてはいけない。日本の住宅は貧弱なものが多いため、当然、そこでの生活環境もそれに等しい。暗く狭い穴蔵のような所で育つ草よりも、大きな原っぱの端っこで育つ草の方が元気で立派に違いない。心の広い人間は、その器の外までは育たないのだ。
 芸術に関して、日本人は個性という捉え方をしてはいるが、その価値を正しく理解できる者はない。個性である以上、その評価は個々のモノであるからだ。それは間違いない。しかし、それは評価する人間のモノではないことを忘れてはいけない。それを評価できる人たちみんなの共有財産なのである。
 ドイツ、ハンブルグの国際空港の近くにサッカースタジアムがある。世界の三大テノール歌手の1人、サント=ドミンゴがコンサートを開催した日、その2時間の間、空港から飛行機は飛ばなかった。国際空港がコンサートを聴きにくるお客の為にそういった配慮をするのである。これは、異常なことではない。芸術は皆の財産だから当然だというのである。
 ある日本人が遺言を残して死んだ。自分の所有する有名な絵画を自分と一緒に焼いて欲しいと書き残す。これこそ異常なのだ。死んでまでも自分の財産を持って行きたいほど、物欲が強い。
 日本人は形あるものを大切にする。愛着が沸くのだろうか、それとも金銭で価値が決められるからだろうか。何より、自分で独り占めできることに喜びを覚えるのだろうか。
 権利や人権など形として見えないモノには、その大切さに疎すぎる。自分がその被害にあっても気が付かないことすらある。また、口には出しても、行動をしないことには、見えないモノを白日にさらすことは不可能だ。
 腐りつつある果実、日本は、ここでナイフを入れなければ、全部が腐って行くだろう。それは20年後か10年後、いや、5年後には種まで腐っているのかも知れない。

August 26, 1997 [晴れ]

 今日は夕方に久々の雨が降った。ほんの10分程度だったが、火照りをさますには十分だった。
 さて、先日から、光栄の「大航海時代3」をプレイしている。これまでのシリーズとほぼ同様のシステムである。プレイヤーはポルトガルもしくはイスパニアの人物となり1450年の世界で大海原に冒険の旅立ちをするのだ。そこでは、冒険者になり世界中にある秘境を探検したり、発掘者となって謎の遺跡から宝物を持ち帰ったり、征服者として一団を率いて都市を攻略することや、海賊となり船を操り海軍や商船を襲撃してみたり、はたまた、貿易商として船団に地方の特産物を山積みにして世界を駆けめぐるのである。プレイヤーはいついかなる行動をしてもかまわない。刻々と変化する風の方向を見ながら大陸から大陸へと船を操り、時には上陸し大陸の中をひた歩くのである。
 初心者用のキャラクタが用意され、それでプレイを始めると間違った選択をしたときには注意を促してくれるので、安心して遊べる。プレイ時間も1週間もあれば、十分に世界を旅することが可能だ。建築物を発見すると3Dで作製した動画が現れる。また、冒険の途中にはパズルやクイズなどの罠もある。
 面白い特徴は現地の言語を学習しないと彼らの言葉が理解できないのである。当然であるが、14の言語体系があり、それぞれの学習レベルによって聞き取れる言葉も変化する。通訳を雇うこともできるが、彼らも知らない言語では話をすることはできない。
 冒険で発見した物は百科事典に収められ、後から見直すことができる。また、年表も作製され、史実を塗り替えていくこともできるのだ。そして、冒険の歴史を息子に引き継ぎ、更に新しい冒険が続いていくのである。

 最近、「信長の野望ネットワーク」を利用している。信長の野望を初めとする光栄のゲームや歴史ゲームに関するBBSとチャット専門のサイトだ。BBSに「浅井長政」の名前で参加している。みんなが、大名などの名称で参加していて、実に内容の濃い話題が多い。特に、改造に関する話題が目に付く。ともかく、信長シリーズを骨の髄まで遊び尽くしたい人には有意義な場所だ。私はとてもそこまでできないが、光栄が88で信長を出す前後(約18年前)から知っているため大抵の話題に参加できる。ただ、1・2回のプレイで飽きてしまって、次のゲームをしているので、あまり詳しくは覚えていないので、その辺は教えてもらいながらとなる。
 BBSなどは誰もが参加できるので、定期的に参加をすると楽しいものである。大抵は決まった話題の中心があるため、自分の得意分野なら気軽に楽しく続けられる。ニュースグループのように妙な意地悪をする人もいないので、気持ちよく参加できる。今日もまた行ってみるか・・・。

August 16, 1997 [晴れ]

 今日は、山口から一時帰省している友達と草津・京都へ行く。京都市内は五山の送り火で一杯であろうし、電車で行くことにする。
 その前にランチを草津駅前のAスクエアにある「ジョルナータ」でとる。土曜日のため、一杯で入れないかと思ったが、1時頃だったためか、若干の空きがあった。とはいえ、Aスクエア自体にいつもより人出が少ないように感じた。
 さて、ランチメニューはいつもと違っていた。土日用のメニューなのだ。パスタランチが「トマト」(\1000)と「オマール海老」(\1900)の二種類だけだった。ボロネーゼが食べたかったのだが、非常に残念だ。思わず「オマール海老のパスタ」を注文してしまった。
 そのパスタはトマトのパスタにオマール海老のぶつ切りが乗っただけだった。身はあんまり食べる場所がなかった。もしかしたらダシになってしまったのか・・・。でも、そんなに魚介の味はしない。分からないというのが正しいか。でも、トマトはうまい。やっぱり、ここのパスタは具が多く、その味も実に良く味わうことができる。
 ついでに入ったお店にエアマックスが売っていた。仕事などの作業用にスニーカーが1足欲しかったので前々から探していた。一応ナイキのシューズであったが、サイズがなかなか合わない。基本的に25センチ以上だそうだが、ナイキは足の幅が細いため大きめのサイズで買うことにした。14800円なりである。
 さて、その間に車は近くにあるオーディオショップイセに預けていた。カーナビ(ケンウッド製)の調子が悪いのだ。地図が止まったり、軌跡が表示されなかったりと色々あったが、ついにモニターのオートローディングが途中でも止まるという機械的な故障が発生した。そろそろ新しいものと言いたいところだが、高かっただけに使い捨てる気にはならない。
 その取り外し作業後、車を置いてJRで京都まで行く。地下鉄に乗り換えて、四条まで出る。地下道を烏丸から東へ歩くと大丸の入り口がある。そこから中へ入り、4階の「ポールスミス」へ行った。
 シャツを2着買って、おみやげに海パンをもらった。しかし、ビビッドな色がしかも柄よりもその1色が全体に使われるので、それだけを見るとエグい。でも、若い女の子が鮮やかな青とかナイロンの緑を着ていると、あれはあれで可愛らしいモノだ。まあ、着る人によってはドクドクしくなるだろう。
 その後、談やジュンク堂などの本屋を流し、寺町へ。京極を上がって歩き、ギルドへ寄った。Magic 用のカードケース(1050円)を買った。プラスチックの薄いケースではなく、分厚い石棺のような重量感あるケースだ。上ブタにはカード裏面と同じ柄が彫り込まれ、五色のマナが取り付けられていた。チョコレートみたいに見えなくはないが、1デッキが余裕で入るのだった。
 喜久屋書店を出て、「ZODIAC」に立ち寄る。ここは、木工製品や陶器を扱うお店である。木工製品と言っても、日用品やステーショナリーが多い。前にナラの木で作った名刺入れを買って使っている。野鳥のマグネット(\1000)が非常に綺麗に出来ていて良かった。会社で使ってもらえないだろうか・・。
 その後、三条まで行って新京極を下る。目的はカバン屋だった。小さな革のトランクケースが4300円だった。前に来たときに目を付けていたのだが、小汚い店が綺麗に改装されていた。でも、あまり品がないけど・・・。B5サイズの書類がようやく入る程度の大きさでそこそこ深い、そのトランクケースを買った。
 さて、もう随分と暗くなった19時30分を過ぎようとしていた。とりあえず、もう1軒の本屋「シンシン堂」へ。結局、「CGIプログラミング入門」を買った。2800円と高いのだが、内容の充実度と必要なソフトがCD-ROMで付いているのが決めてとなった。これで、最終的には cookie が使えるようになろうと思う。
 その後で、木屋町にあるカレー専門店「インディアン」へ行く。ここのカレーはサラサラのカレーである。ご飯もサラッとしているが、汁がご飯の下まで通っている程のカレーなのだ。コロッケカレー(\850)は、ジャガイモが詰まった2個のコロッケが付いていて、ご飯がドドンと更に敷き詰められている。そして、うっすらとカレーの色が付いているが、ルーのほとんどは皿の底に薄く貯まっている。しかし、これがうまいのだ。また、結構辛いのである。そして、京都らしく、千枚漬けの箸休めを取りながらホッとするのである。小さなお店で古いのだが、アルバイトの女の子はいつも若くてかわいい。それは、それとして、とにかく安くてうまいのである。
 十分に腹が満腹になり、外へ出ると三条大橋は人で一杯だった。東の山に右大文字の火が見えていた。あまり良く見えないのだが、浴衣の女性がそこらで見られるのは風情である。普段もそういう和装があってもいいのにね。
 最後は、京阪で三条から山科へ(\230)、JRに乗り換え草津まで(\320)戻った。

August 9, 1997 [晴れのち曇り]

 今日は「SPEED 2」の先行オールナイトの日だ。草津の「CINEMA HOUSE」でだが、時間の都合で0時からの上映を見ることになった。ということは、正確には10日の日記である。今返ってきたばかりなので、よしとしよう。(2時半である)
 全作に比べて、スピード感は後半に多く、前半はさほど大きな動きはない。中盤からはパニック映画のような状態だった。それでも、ヤン・デボン監督の手ぶれ映像によるスピードと不安定感は見難い部分もあるが、慣れるとまるで乗り物といっしょに自分の体が動いているような気になってくる。
 サンドラ・ブロック(アニー)は少し痩せただろうか?ジェイソン・パトリック(アレックス)は結構ほっぺたがボテッとしていた。やっぱ、キアヌ・リーブスに出て欲しかったな。序盤では前作の恋人としてジャック(キアヌ)の悪口が飛び交う。いくら太って出演できなかったからと言っても、あれはかわいそうだ。アニーの口から散々にであった。確かに「SPEED」以降大した映画はないよな。バンド何かして道を外すからだ。
 ともかく、スピード感よりもその圧倒的なボリューム&プレッシャーが見事に観客を押しつぶすような映画だった。巨大な豪華客船の外観も中身も圧倒的な重量感を持って迫ってくる。そして、右往左往する人たちの様子が見るものに圧迫と焦燥感を与える。見事に映像の中にはまってしまうのだ。
 迫力のラストシーンは絶対に映画館の巨大なスクリーンで見て欲しい。暴走する客船がタンカーの碇で切り裂かれるシーンは一瞬腰が引ける。まさか!と思った瞬間にそれが何もかも押しつぶすのだ。そして、止まることのできない客船はカリブの街へ向かって突進する。この辺りはさすが、前作の5倍もの資金をつぎ込んだだけのことはあるだろう。
 最後の大爆発もこれでもかってくらいの大きさだが、芸術的に見せるための爆発のようだ。そして、エンディングを迎え、小室哲哉のリミックスしたテーマソングが流れ出すのである。事前に小室がエンディングテーマになったらしいと言っていたが、続けて3・4曲が流れていた。どうせならラストシーンから絡めたら良かったのにね。そうすれば、曲と共にワンシーンが思い出されて、人々の心に残る曲となったろうに。

August 6, 1997 [晴れのち雨]

 お昼、初めて「カーサ・コロニカ」でランチコースを食べた。4人以上でないと作ってもらえないからだ。また、昨日中に予約を入れたので、フリードリンク付きと言うことだ。
 コースは一番安いミントコース(@\2000)だ。フリードリンクにジンジャエールを頼んでからコースに入った。パン、季節のサラダ、スープ、パスタ2品、シャーベット、デザート or コーヒー・紅茶が出てくるはずだ。
 まずは、パン。クルミかライ麦のパンを選ぶのだが、「クルミ入りのパン」に決めた。小さなバスケットに四角い大きな固まりのパンが入って来た。ナイフで取り分けて食べた。熱々の香ばしい匂いを期待したが、それはなかった。でも、まあよしとしよう。
 サラダはさすがに4人前のためかなりの量になった。基本的にドレッシングが好きでないので、ちょっとだけつまんだ。
 スープは「メークインとカボチャのポタージュスープ」だ。カボチャだけのときより甘さが抑えられていて、口の中にしつこさが残らない。Good である。
 パスタは、多数決で「ナスとトマトのピリ辛スパゲッティ」と「森の幸のスパゲッティ」にした。ナスが嫌いなので、ナスを避けて食べた。タダの、トマトソースになってしまった。森の幸のスパは、ペペロンチーノにキノコが乗ってるだけに見えたが、味は全く違う。ニンニクの味がなくて、キノコの柔らかな風味とでもいうのだろうか、穏やかな味だ。でも、ピリ辛のパスタは全然辛くなくて、こちらのキノコパスタの方が辛かった。
 シャンパングラスを小さくしたような細長いグラスに入ったシャーベットはレモンの効いた美味しいものだった。で、まさかシャーベットがあるとは思ってなかったので、デザートにアイスクリームを頼んでいた。こちらはユズのようなオレンジのようなものが使われていて美味しかった。

 昼食後、久々に京都へ出た。渋滞に遭いながら円山公園まで行き、歩いて烏丸の大丸まで行った。しかし、休み。藤井大丸に行ったが、改装工事のため一部が閉鎖されていて目的のものは見つからない。高島屋も休みだ。そうこうしている内に雨が激しく降りだした。
 京都に出るといつも「ジロー」へ行く。休憩がてらここのシフォンケーキを食べるのである。「アップルシナモンのシフォンケーキ」のコーヒーセット(\950)を頼んだ。コーヒーはカップに2・3杯入るものがミニポットで出てくる。シフォンケーキは相変わらずボリュームがある。まあ、うまいかどうかは良く分からない。
 しばらく寺町をウロウロしてから帰路につく。電車の中も蒸し暑くなってしまい、お腹も調子が悪く憂鬱だ。

 とりあえず、自宅に戻ってから「ポポラーレ」へ行った。満杯であったが、カウンターに残った席に座った。やっぱり、忙しい日が多いようだ。
 京都のジローに置いてあったパスタソースのレトルトが気になっていたので、それと同じものを探した。「アマトリチャーナ(\800)」というヤツだ。トマトベースのベーコンとタマネギのパスタだ。見た目は非常にシンプルだが、味は実にバランスがよい。大きめに切ったベーコンと、シャキッとしたタマネギ、そして、甘いトマトがパスタと塩味でまとまっている感じだった。
 それに、前菜には「牛肉のソテーナポリタン(\800)」を食べた。前に食べて実に美味しかったのだ。短冊に切った牛肉を濃いトマトスープの中に沈め、チーズをかけたものだ。ともかく、スープとチーズ、そして、牛肉がうまく絡み合ってうま味の出る料理のようだ。Goodだね。これはしつこく食べに行こう。それにしても、21時を過ぎても満杯というのは嬉しい悲鳴なのだろう。まあ、食べたいときに入れれば言うことはない。

August 5, 1997 [大雨]

 今日は菩提寺でも数件が床下浸水となる激しい雨であった。9時頃から降り始めて、昼前後には道路が川となっていた。夕方には雨が止み、水が引いて、青空さえ見えていた。
 仕事の帰りに、守山のCBワールドへ寄った。店頭にあるパワーザウルス(MI-506DC/\168,000)を触ってみた。これが実に楽しい。今、PI-6000というタイプを使用しているのが、やはりカラーである分画面は非常に見やすい。おそらく解像度も随分高いのだろう。
 また、デジタルカメラ機能も簡単に使える。単独でも使えるが、アドレス帳に相手の写真を付けることも簡単だ。レンズは小さいが、ズームも回転ダイヤルで操作がスムーズだ。
 PI-6000でできなかった、日付をまたぐ予定も記入できる。モデムは内蔵で、インターネットもできる。メールだけでなく、ブラウズもできるのだ。文字の入力も非常にスムーズで、かなりCPUの性能が良いようだ。カタログ上は32bit RISC チップとなっている。本体は思ったよりも小さく、軽かった。表計算やワープロ機能も付いていて、画面のスクロール操作も非常に簡単で、ペンで素早く動かすことができた。
 ただ、英和辞典や和英辞典は内容も変化がなく、新しい辞書は付属していない。Windows95用データリンクソフトが付属しているが、Mac用がないのなら損した気分だ。結局、増える機能としてはデジタルカメラとインターネットが大きい。ノートパソコンを買うよりは安く、携帯性も高い。まあ、電子手帳と思ってしまうと買えない値段だが、モバイルコンピュータと考えると非常に安い。ただ、パソコンのソフトは使えないので、データの連携を考えるとWin95が必要ということになる。殊にマックユーザーにはどうしようもないのだが、SoftWindows か Virtul PC が必要となるかな。

August 3, 1997 [快晴]

 今日は、菩提寺商店街のお祭りというのか、感謝祭とかいうようなイベントに駆り出された。
 昼過ぎからテントを張り、くじ引きや、焼きそば屋の設営や運営の手伝いであった。結局、夜中の10時まで、最後の後かたづけまでいることになった。
 まあ、立ちっぱなしで疲れもしたが、焼きそば食べて、ジュースも飲んで、お腹は一杯だった。おまけに、おみやげに余ったジュースにおにぎり、さては焼きそばまでどっさりいただいて、一人では食べきれないのであった。
 先日は、草刈りをしたけど、やっぱり体を動かして汗をかく分には暑かろうが爽やかなものだ。ジッとしててかく汗はどうしようもないくらい不快である。やっぱり、基本的に体を動かして汗をかくと言うことは健康に良い訳である。

July 31, 1997 [曇り]

 「信長の野望 将星録」にはまった。寝ずに飯も食べずに遊び続けてる。
 光栄も三国志と信長の両シリーズでしっかりと歴史物のジャンルを確立した。昔、似たようなソフトを買って失敗したことがある。てんでゲームにならなくて30分であきらめた。
 そういう失敗も含めてゲームソフトは高い。ことに光栄のゲームソフトは他社に比べて一段と高い。しかも、マニュアルが手抜きだ。簡単に操作のコマンドが書いてあるだけで、しかも、小さな文字が並んでいて見難い。画面の説明などは大きく表示し、きっちりと細かく解説すべきだ。
 特に何が気に入らないって、攻略本やガイドブックを光栄が出していることだ。しかも、1本のゲームに2冊以上出すのは許せない。それにこれがまた高い!
 どうして、こんなにせこい商売に拍車をかけるのだろうか。はっきり言って、後からパワーアップキットを発売するのも初めはサービス精神かと思ったが、毎度となるとまたかって気になる。
 どのソフトもそうだが、一番気に入らないのは、ユーザー登録ハガキに切手が必要な場合だ。これは言語道断である。10000円もするソフトのアフターサポートを本気でする気があるのかと疑う。ましてやアンケートを書かせて、切手を貼れっていうのは厚かましいにも程がある。私はそういうハガキは捨てている。
 今までで、一番ユーザーサポートで感心したのは、システムソフトだ。ユーザー登録ハガキにゲームの不具合を書いたら、封書で返答を送ってくれた。最終的に本体を修理に出して解決したが、システムソフトからのアドバイスによるものだった。そう言ったやりとりを他のソフトでもしてくれたし、2度3度と質問をしたこともある。
 中には電話に出てくれても訳の分からんやつがいる。分からんのなら聞くな!と言いたくなる。しかも、電話を換わっても何も伝言していないケースもある。せめて、システム開発部署とつないでくれると嬉しい。かなり突っ込んだ話が聞けるので非常にラッキーだ。
 ともかく、少ない人数のソフトハウスは仕方ないにしろ、大手ならサポートをしっかりとやって欲しい。全てのユーザーの声を聞き漏らさないように努力する必要があるのはどの企業にも言えることだ。100%の正確な回答を望みはしない。そこに人間らしさを感じられればそれで良いのだ。

July 27, 1997 [雨]

 昨日の大型台風は何とか近畿直撃は避けられたものの、中国・九州地方などで大きな水害が続いている。
 今日は堅田で Magic のトーナメントだが、参加するつもりはないので、朝からゆっくりとしていた。昼前に小雨の中、琵琶湖大橋を渡った。
 琵琶湖大橋を渡るとそこは大津市堅田である。橋の付け根には遊園地「びわこタワー」がある。そして、反対側にはパスタのお店「マルコポーロ」があった。
 前から思っていたのだが、これが実に入りにくい。というのも、堅田にあるのに、堅田側から入る道がないのである。と言うのも、琵琶湖大橋の南側にあり、守山から橋を渡り、一般道に出る手前にあるのだ。堅田からだとどこで迂回するのか、橋を往復しないと入れないのではないか。だからいつも昼に入れなかった。今日は行きだったので、そのまま店に入ることができた。
 ランチコースは1300円、1900円、2600円の3種類だ。パスタは単品で900円からある。とりあえず、ボロネーズを食べようと思ったので、カプリセット(\1300)で、パスタにボロネーズを組み込んだ。前菜、スープ、パスタ、パン、デザート、コーヒーが出てくる。
 まず、前菜はじゃがいもであった。中がしゃきしゃきしていて冷たい。店員に聞いてもマトを得た回答が得られなかった。スープはミネストローネ。トマトの味が濃くてこれは美味しかった。小さなカップで出てくるので量は少ない。そして、パンが出たが。ロールパンが1個である。実に味気ないロールパンだった。
 さて、メインのパスタは大盛りである。しかし!パルメザンチーズが異様な匂いを放っていた。チーズは嫌いだ。どこも、チーズは別になっているのに、いきなり粉チーズがどかどかと振りかけられていた。一気に食欲が失せた。この状態で、この量はきつい。味はともかく、匂いがダメなので、混ぜて溶かして何とか食べた。ミートは実に少ない。トマトのソースよりも、他の野菜が多く使われているようだ。そして、辛い!チーズ以外はどれも好みの問題で、悪くはない。パスタも普通の1.7mm位のものだった。やっぱり、量は多すぎた。
 後は、デザートとコーヒー。バニラアイスとまあ、普通のコーヒーだ。どれもパッとしない。薄々感じていたが、どうもこの店で作っているオリジナルがなさ過ぎる。パスタは作っているだろうが、その中に工夫はない。その他のメニューはありきたりの出来合いのものばかりではないか。スープもパンもバニラも、ましてや前菜など食材を聞いても分からないらしい。そういうことでは顧客サービスも失格だ。3つの質問をしたがどれも答えてもらえなかった。
 その後、「元気」まで行って、トーナメントを覗いて、カードのファイルを2つ買って帰ってきた。Weatherlight 専用のファイルは中にカードのイラストを印刷したシートが入っている。それらが色別に入っているので、ポケットファイルを重ねて使えば、ないカードもイラストで確認できる。
 また、Ultra・PRO のポケットファイルを買ったが、8シートか入っていない。形は気に入って使っているのだが、5th Edition で赤のカードに8枚を使いきってしまった。やっぱり、10冊くらい束で買わんといかんな。
 最近、カードを買っていない。この2カ月ほどだ。何だかんだと車検や税金や家のローンにお金がかかったこともあるが、無理もできない。また、もったいないと考えるようになった。
 カードを買うというよりも、買ったカードがそこにあることが問題になってきた。まず、大量に買うため、整理が追いつかない。そして、デッキを組むにしても、使わないカードの量が絶対的に多くなるため、これが実にもったいないと感じる。
 例え、どんなに強力なカードであっても、使わないものはとことん使わない。それこそがもったいないのである。もちろん、大量のコモンカードもだが、簡単に二束三文で売ってしまうのも気が引ける。
 カードを共有する方法がないものかと考える。複数の人間で共有すれば、どうせ同じデッキは作らないだろうから無駄な部分をお互いに利用できる。
 どちらにしても、無駄な結果を生まないためにも、効率よくカードの収集に専念しよう。そういうことで、しばらくはデュエルをしないようにする。

July 26, 1997 [台風]

 インターネットにより、企業と個人の垣根が低くなった。情報を発信すると言う点では非常に対等である。しかし、大きく疑問に思うことがある。インターネットは双方向のメディアであることがその神髄だと思う。しかし、大企業ほどそれを理解していないと思う節がある。
 幾つかの企業を検索してみて、大企業の中でもホームページの存在しないところがある。それは別にして、ホームページのある企業幾つかにメールを出してみた。もちろん、言いたいことがあったのである。そうした時になって2つのことに気がついた。
 一つは、どこを探してもメールアドレスがない企業があるということだ。例えば、ソニーがそうだった。特に、プレイステーションの不具合について文句を言いたかったのだが、メールアドレスがない。ホームページは事業別に細かく細分化されているが、顧客に対する窓口が全くないのである。これでは、情報の垂れ流しである。彼らは自分たちの行為を絶対的に正しいと信じているのだろうか。これでは、アダルト情報を垂れ流すサイトと同じことである。
 もう一つは、メールを出しても、まったく音沙汰がないということだ。これは実に失礼きわまりない。メールアドレスを公表し、なおかつ顧客の窓口であるにも関わらず、メールを受信した旨の返答もないのである。マツダがそうだ。営業に何を言っても改善されないため、新聞広告に自らが発表した苦情の窓口であるにも関わらず、一切のコメントが返ってこない。
 これら企業に顧客の声を聞いて、事態を改善するということは期待できないわけだ。まず、企業が勘違いをしているのは、怒りを企業に向ける場合、それを直接言ってもらえるということがどれだけありがたいことか分かっていないのだ。要するに、顧客は事態の改善と、その努力を企業に期待しているのである。そう、怒りが向けられるのは期待があるからだ。それが、他方に向く場合、企業に失望したことを示すのではないだろうか?
 以外だったのは、NTTにメールを出したときである。電話番号の通知機能について幾つかの意見を行ったのだが、窓口となったアドレスは私が勝手にこれだと思ったものだったが、NTTの各部署に配信され、2・3の部署から返答が入った。まずは、しかるべき部署から返答をさせますと言うものだった。数日後、担当部署の方から詳しくメールが入った。
 鈍重なイメージであったNTTが、一つのメールを同時に複数箇所で受け取り、また、そこから顧客への返信と関係部署への報告がなされている。そして、後日、担当者からの的確なメールとなった訳だ。これを見る限り、どれだけやる気があり、顧客の声に耳を傾けられるかが分かった。
 インターネットは広告の道具と勘違いしている企業はインターネット上で商売はできないだろう。インターネットは顧客と企業をつなぐパイプラインである。
 今までの企業に足りないのは、顧客のそのときどきの意見が得られないことだと思う。顧客も、何かある毎にメーカーに商品の不満を述べ、次に期待をするはずである。しかし、次の商品も期待にそぐわなければ、そのメーカーの商品は買わない。たまたま、望みが低いか、故障が起こらなかった場合に、運良く次も買ってくれるのである。
 インターネットは糸電話と同じだ。口と耳を交互に当てて、相手と息を合わせることが通信手段である。ビジュアルかされたものを使ってはいるが、重要なのは相手の呼吸をはかることである。これは実は、インターネットでなくとも企業の心得ではないだろうか。

July 24, 1997 [晴れ]

 今日は「ポポラーレ」でボロネーズを食べた。先日、「カーサ・コロニカ」でもボロネーズを食べた。最もポピュラーなスパゲッティであるミートソースのシンプルなヤツだ。
 基本的にどこでも用意されているメニューなので、食べ比べることが非常にたやすい。
 まず、お肉の量。そして、味付け。また、パスタとの量の比率も重要だ。「ポポラーレ」「カーサ」「ジョルナータ」で比較すると、どの点でも「ジョルナータ」が勝っている。そして、値段も手頃だ。
 トマトの使い方も「ジョルナータ」は贅沢だ。ホールとマトが3つ、原型をとどめてスープに浸かっている。もちろん、スープは真っ赤である。他の緑黄色野菜が入るとこうは赤くならない。トマトのストレートな甘さが心地よい。他の野菜が入るともう少しドヨッとした味になる。
 今度、無理してでも草津のAスクエアへ出かけよう。久々に「ジョルナータ」に行きたくなった。

July 16, 1997 [曇り時々雨]

 今日は祇園祭の宵山、明日の山鉾巡行を前に京都市内は賑わいを見せているはずだ。
 とりあえず、昼食に大津の瀬田にある「ヴェルサーレ」へ行ってみた。ロイヤルオーク横の路地を入った奥にある地中海料理の店である。まあ、パスタがメインであろう。近辺には路地の入り口に2件、ロイヤルオーク内に1件、そして、もう1件と熾烈な争いをしている中で、唯一湖岸道路に面していない。昨年9月にオープンしたそうだが、まったく気づかなかった。
 このヴェルサーレでは、昼食はランチコースのみとなっていて、夜はディナーコースとアラカルトが楽しめる。一番安いランチコースは1400円、パスタは3種の中から選べる。パン(2種)、サラダ、デザート(3種またはビールかグラスワイン)、コーヒーが付いている。
 パスタはトマトソースの娼婦風、ピリッと唐辛子の利いたやつだ。オリーブとケッパーが入っているが、何となく苦手だ。トマトソースは軽く和えただけで、あまり味も付いていなかった。四角い皿は意外性があったけど、問題はパスタそのもの。芯はなかったものの、全体に堅い。ゴワゴワとした感触である。
 お店の雰囲気は悪くない、テーブルが6つ、仕切の向こうにも3つ程あるようだ。カウンターも用意されていて、ワインが数種用意されている。自然光はほとんど入っておらず、暗くはないが、やや押さえ目の明かりとなっている。テーブルの間はゆったりとスペースをとっているので、回りが気にならない。また、店員の女性も愛想が良く、話に上手に応じるので気持ちがいい。
 この後、大津のパルコへ行った。カプリチョーザは空いてたけど、まだ時間がはやい。インターネットの体験コーナーは人が一杯だった。ゲームコーナーも学生で一杯だ。西武のロフトで扇子と時計を2個買った。扇子(\2800)は無くした物に似たものにした。時計はコンピュータの形をした5cm位の高さの物(\2800)で、画面にアナログ時計が入っていて、秒針がフロッピーディスクになっている。もう一つは、小さな2cm位の大きさの目覚まし時計型をした時計(\1500)だ。
 西武の1階にある「神戸シュークリーム倶楽部」というお店に寄った。ミニクロワッサンの「ドンク」のとなりにあるのだ。前に買ったモンブランを挟んだシュークリームを食べようと思ったのだけど、品揃えが変わっていた。季節毎にどんどん内容が変わって行くそうだ。そこで、チョコレート風のシューにバナナを挟んだシュークリームと、シュークリームの上がモンブランになっているタイプと買ってきた。
 夕方は守山まで戻って、「カーサ・コロニカ」へ行くことにした。友達がどうしてもリゾットを食べたいと言うのだ。前にサフランのリゾットを食べたので、もう一つのイカスミのリゾットを食べようということになる。
 店内は二組のカップルと、奥に主婦の小さな団体がいた。ペペロンチーニ(\1600)と、イカスミのリゾット(\1400)、カプチーノ(\600)を注文した。
 ペペロンチーニは、オイルで焦げ目を付けたニンニクスライスと、唐辛子とバジルが入っていて、上にタイムの葉が乗っている。タイムは非常に変わった爽やかな匂いがする。あっさりとして、癖のない味だ。ちょっと、物足りない。やっぱり、トマトかボロネーズにすれば良かったか。
 次に真っ黒のリゾットが出た。私はイカスミのパスタを食べたことがあったので、見た目のようにドロドロとしたものではなくて、さらっとあっさりとした物であることは知っていた。しかし、出てきた物は本当に原油の固まりのように真っ黒で、ご飯の白い色はどこをほじくっても出てこない。
 おそるおそる食べた友達が目を白黒させて、これは旨いと驚いた。貝柱を鉄板で焼いたときのように、非常にジューシーなダシが出ていた。どれだけでも食べられそうなくらい旨い。本当にアッサリとしていて、海鮮料理のイメージである。実は、最近パエリアを食べたくて仕方がないのだけど、きっとこういう美味しさがあるのだろう。
 前に食べた、サフランのリゾットも明るい色合いとさっぱりとした味が良かったが、今度来たときは二つのリゾットがテーブルに並ぶかも知れない。

July 9, 1997 [雨のち曇り]

 今日は昼食に「ポポラーレ」へ行った。久々に中へ入ることができた。
 日替ランチ(\800)のイカのトマトソースパスタを食べた。もちろん、コーヒーはサービスだ。スープタイプではなく、オリーブオイルとトマトソースで和えた細いパスタに、イカリングと小さく刻んだフレッシュトマトが入っている。
 その後、草津の「オーディオショップイセ」に寄った。ビデオデッキを買うためである。しかし、予算が足りない。BS付きなど言うに及ばない。マックにデッキをつないでテレビを見るのが主な目的で、ビデオを借りたり、テレビ番組を録画することもないだろう。そう考えると、もう少し落ちついて考え直すことになった。予算を上げて、BS付きが買えるように踏ん切り付けてからにしよう。
 もう一つの問題は、携帯電話だった。NECの機種だが、途中で電源が切れてしまう。割とよくあるそうだ。1週間は修理に出すことになった。
 そこで、LDの「アポロ13」と「ミッション・インポッシブル」を買った。残念ながら「スピード」は在庫切れだった。久々にLDを買って帰った。洋画がほとんどである。しかも、大抵一度映画館で見たものが多い。特に、トム・クルーズの出演作品を集めている。チャーリー・シーンも「プラトーン」「ウォール街」の頃は良かったが、「ルーキー」以降はろくな映画に出ていない。「ホットショット」はひどい出来で、事件も起こしたししばらくは主役をはれないだろう。
 さて、草津からの帰り道、守山の「シャトレーゼ」に寄って、団子とプリン、シュークリーム、そして、オレンジゼリーとオレンジミルクレープを買った。
 ミルクレープというのは初めて食べたが、これが結構美味しいのだ。クレープを何層も重ねて、その間にオレンジや生クリームが挟んである。だから、口に入れるとフワッとしていて、甘さもオレンジでやわらいでいた。
 夜は近くにある縁屋(ゆかりや)というそば屋へ行った。野洲駅の西口にある小さなお店だ。傘を持って歩いて行って見た。
 店には行ってみると、思った以上に狭かった。2人掛けのテーブルがきっちり6つあった。やっぱり、ここはまず「にしんそば」(\800)を行ってみよう。で、出てきたのは茶そばを使ったにしんそばだ。聞くと、この店のそばは全部この茶そばを使ってるそうで、ざるそばも当然茶そばだそうだ。まあ、それは次の楽しみである。しかし、茶そばでは腰が弱く頼りない感じだ。色は見事な緑だが、更級そばのように味がない。つゆも薄い。にしんは柔らかく、箸で切ろうとするとよくしなったが、大きさは申し分ない。まあ、ともかく腹は膨れた。

July 4, 1997 [晴れ]

 未来のコンピュータ環境を想像する上で、昨日のジャストシステムの展望は非常に明確なヴィジョンを示してくれた。
 自分のやりたいことを文章で命令することで、プログラムや資料を準備する。インターネットに常時つながっている環境を基本に考えるなら、そういうことも可能だと想像が容易だ。
 そうだ。エージェントとしての機能を持たせることができるのだ。エージェントというプログラムはウイルスの逆転の発想から生まれた。ウイルスがネットワーク上を増殖しながら移動し、各所にある特定のファイルに感染するとしよう。エージェントはネットワーク上にある特定のファイルを探しながら、移動を繰り返して、最後には目的のファイルを持って元の場所へと帰ってくるのである。
 このエージェント機能は資料ファイルを集めたり、キーワードに関連するホームページを探してくることができる。ジャストシステムの検索技術をもってすれば、極めて正確で有能な「電子秘書」として活用できることだろう。
 文章の要約機能というのも見せてもらった。それなら、エージェントが集めてきた文書をそれぞれ要約して再編集させることも可能かと思う。そうすれば、旅行のスケジュールを設定しておくと、旅館の予約、行程の提案、観光地のデータ、食事の段取りなどしてくれる。また、食べたい料理を決めて、そのために必要な材料と、どこで安く買えるかという調査をさせたり、どこで安く食べられるかということも調べてくれる。そして、それらを一つにまとめてレポートを作成してくれるのだ。
 もはや、著作権というものの考え方も変化しそうだが、それほどの変化が要求される時代が来るのかもしれない。

July 3, 1997 [曇り]

 今日は夕方から大阪へ出張に出た。ジャストシステムのインストラクタを集めた全国大会に参加するためだ。
 会場はJR大阪駅前の大阪ヒルトンホテルだ。駅の出る方向が分からず、くるくる回って外へ出るとすぐ目の前にあった。エレベータを上がってみると多くのスタッフが待ち受けていた。
 明かりを落とした広間には200席ほど用意されていた。正面にはプロジェクターで映し出される200インチ大の大きな画面があった。
 賑々しく始まった内容は、ジャストシステムの新技術、新製品、インストラクタ制度の今後についての展望である。
 新技術に関しては文章から必要な情報をつかみ取り、それを利用してデータベースの検索を行ったり、アプリケーションを動かしたり、回答を導き出したりするのである。例えば、「ホームページの作成をしたい」と要求すれば、一太郎を立ち上げ、HTMLマクロを起動するというようにだ。また、新聞記事12万件の中から必要な記事を抜き出すのも、非常に早く、そして関連性の高い記事を見事に見つけだす。それもまた、短文、長文を使って検索することが可能なのだ。どうやら、要求文の中から適切なキーワードを抜き出し、文脈をしっかりと把握して関連性を見極めるようだ。それもつまらない単純ミスのピックアップはしない点が非常に効率良く、実用的だ。
 新製品に関しては「一太郎Office8」の新機能について。一太郎8、三四郎8が含まれるがHTML形式の読込、保存が可能になっている。また、URLを指定し、直接インターネット経由でデータ(文書ファイル)を取ってくることが出来る点は非常に面白い。
 インストラクタ制度の中で「一太郎」のインストラクタ資格を持っているのだが、今回紹介されたのは「JOSS」というソフトの検定試験であった。インターネット、イントラネットのサーバーソフトである。一太郎Officeをクラアントとして使用でき、安価に手軽にネットワークが組めそうだ。実に興味が沸く。
 この後、懇親会になり、立食のパーティーとなった。先日からお腹をこわしていて、どうにも食が進まない。日頃食べられない分、たらふく食べたかったけど、もったいないことだ。料理は非常に豪勢で、さすが、ジャストシステムはお金のかけ方が違う。昔から感じていたが、販売促進用に「一太郎せんべい」とか「一太郎飴」とか、結構いろんなモノを販売店に送ってくれたモノだ。人にはしっかりとお金をかける姿勢は、社員にも、関連する我々にも心が広い。
 会場で、ジャストシステムを何かに例えてください。と言われ、「白」と答えた。何も考えてないということでも、清潔ということでもない。何でもしてしまい、何でも包み込んでしまいそうなところが魅力的な企業ではないだろうか。
 しかし、「ATOK」は非常に魅力を感じる商品だが、それ以外は一太郎を含めて力強さが足りない。昔から言われるように、一太郎は鈍重だ。その悪いところが他のソフトにも影響しているように思える。一番困るのは、バージョンアップを重ねる度に、メニュー体系が変化することだ。そもそも、使いたい機能がどこにあるのか分からない。だから、ATOKの用に使い方が単純なものは良いが、アプリケーションは複雑になりすぎている。必要な機能を足して行くよりも、要らない機能を消せるようなコンポーネント化を行って欲しい。しかし、旺盛に様々なものを取り入れようとする姿は他のメーカー以上に良いと思う。ただ、ユーザーの自由度を奪ってしまっていることに気が付いてほしい。
 それに、私はマックユーザーである。置き去りにはして欲しくない。アンチ巨人であるように、アンチWindowsとまでは言わないが、それに近いモノがある。余計なくらい便利なATOKをフルに使いこなしたいのは山々だけど、そのためにマックを捨てることはできない。しかし、ことえりでは我慢できない。安定して使える高性能なATOKの出番を楽しみにしている。
 今度は、お腹の調子の良いときに全国大会&懇親会をして欲しい。これが一番の願いである。

July 2, 1997 [雨時々曇り]

 今日は朝から雨がシトシトと降っていた。細かい雨が降ったり止んだりしていたようだ。
 昼食に出ようと、友達に電話して迎えに来てもらい、守山の「ポポラーレ」へ向かってみた。
 しかし、今日も満員でとても入れる様子ではない。女性客で一杯なのだ。2・3カ月前からお昼は混むようになった。仕方なく、草津まで足を延ばすことにした。
 草津のAスクエアにある「ジョルナータ」は、店の前の行列がなくなって入りやすくなった。それでも、中へ入るとほとんどの席が埋まっている。
 ランチメニューのトマトソースパスタ(\1000)を注文した。ボイルされた大きなトマトがその形のまま入っている。角切りされたズッキーニとベーコンが少し入っている。食べ終わるまで、温かさが保たれるほど初めは熱かった。トマトのスープの中には鷹の爪も1本入っていた。汗がこめかみから1筋、2筋流れ出すと止まらなくなった。熱さと辛さで、口から炎が出そうだ。真っ赤なトマトは甘くて柔らかく美味しかった。量もたっぷりあってお腹一杯になった。先に、山盛りの有機野菜のサラダとフランスパンがあり、パスタを食べた後はキイチゴの真っ赤なシャーベットとデミタスコーヒーが出る。あの辛さの後のシャーベットは程良い一服となった。
 その後、友人宅で中古マックのセッティングを行い、夕方を迎えた。そこで、もう一度「ポポラーレ」へ向かうことにした。
 19時頃であったが、店内は1組の客だけだった。カウンターに座り、シェフと話が出来た。開店1周年の特別メニューと言うことで3500円のディナーコースを今月内するそうだ。また、ランチタイムは、コーヒーをサービスするそうだ。ディナータイムもグラスワイン、コーヒー、紅茶のどれかがサービスされる。
 まず、前菜に「牛肉のソテーイタリアン(\800)」を頼む。小さな器の中にソテーした牛肉を短冊にして入れ、フライパンに残った肉汁で作ったたっぷりのソース、一番上には溶けたチーズが載っている。お肉も柔らかく、ちょっと熱かったけど香ばしく美味しかった。
 パスタは、ホワイトソースの「サーモンとグリーンアスパラのフェットチーネ(\900)」にした。つるつるしたスパゲッティよりも、ねっとりしたフェットチーネの方がホワイトソースは美味しい。サーモンとアスパラなんて北海道の素材セットだ。じっくりと時間をかけて食べた。
 家ではフェットチーネは作ったことがないので、どんな状態から作るのかは分からない。それよりも、基本の塩加減が分かっていない。シェフがスプーンでゆで湯の塩加減をチェックしていた。聞くと、水の1割相当の塩を入れるそうだ。すると、家で鍋を使っているとよほどの塩を入れねばならない。かと言って、水は多い方が良いそうだ。なるほど、寸胴の中でパスタを泳がすわけだ。一人様の小さな寸胴で水切り網の付いた物があることを教えてもらった。機会があったら探してみようか。
 最後に、サービスのコーヒーを飲んで店を出た。お昼に入れるかどうは分からないけど、次はランチを食べに行くことにしよう。